A型システムエンジニアの勉強メモ

情報処理試験の午前問題をネタにして、解説をじっくり書きながら勉強しています。基礎は大事。

広告

基本情報技術者試験 平成31年度 春期 午前 問76

社内カンパニー制についての問題。 

 

--------------------------

基本情報技術者試験

平成31年度 春期 午前 問76

 

社内カンパニー制を説明したものはどれか。

 

1 部門を切り離して別会社として独立させ、機動力のある多角化戦略を展開する。

 

合併、買収によって、自社にない経営資源を相手企業から得て、スピーディな戦略展開を図る。

 

時間を掛けて研究・開発を行い、その成果を経営戦略の基礎とする。

 

事業分野ごとの仮想企業を作り、経営資源配分の効率化、意思決定の迅速化、創造性の発揮を促進する。

--------------------------

解説

 

社内カンパニー制とは、社内の各事業をそれぞれ独立した会社のように扱う企業の形態のこと。

あくまで社内で独立した会社の "様に扱う" だけなので、外から見たら一つの企業である。

 

仮想的に企業として扱うことの、ざっくりとしたメリットは以下の様なもの。

  • 各事業毎に独立して経営判断ができるので、その事業だけを考えた素早い判断ができる。
  • 各事業毎に収益がはっきりと見えるようになるので、その事業が利益を(損を)出しているかがよくわかる。

 

選択肢エの「事業分野ごとの仮想企業を作り、経営資源配分の効率化、意思決定の迅速化、創造性の発揮を促進する」が正解の社内カンパニー制の説明になる。

あくまで、仮想的な企業であることに注意。

 

 

選択肢アの「1 部門を切り離して別会社として独立させ、機動力のある多角化戦略を展開する」は "別の会社" としてしまっているので、社内カンパニー制ではない。

 

 

選択肢イの「合併、買収によって、自社にない経営資源を相手企業から得て、スピーディな戦略展開を図る」は M&A の説明になる。

M&A を略さず書くと Mergers(合併) and Acquisitions(買収)となる。

英語の授業で Acquisitions(買収)なんて単語使う機会はなかった。

 

 

選択肢ウの「時間を掛けて研究・開発を行い、その成果を経営戦略の基礎とする」はコアコンピタンスの説明になる。

他社が簡単に真似できない、レベルの高い技術(=コアコンピタンス)を確立して、それを戦略の中核にする。

 

似たような意味だとケイパビリティという言葉もある。

コアコンピタンスは特定の技術における強みで、ケイパビリティは企業のプロセス全体(開発~販売)で強みがあるときに使う。

 

 

日常会話で「コアコンピタンスが~、ケイパビリティが~、」とは使わない方がいい。

 

 

選択肢問題はこちら。

koki2016.hatenadiary.com