基本情報技術者試験 平成31年度 春期 午前 問75
企業の社会的責任、CSR:Corporate Social Responsibility、についての問題。
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平成31年度 春期 午前 問75
企業が社会的責任を果たすために実施すべき施策のうち、環境対策の観点から実施するものはどれか。
ア
株主に対し、企業の経営状況の透明化を図る。
イ
グリーン購入に向けて社内体制を整備する。
ウ
災害時における従業員のボランティア活動を支援する制度を構築する。
エ
社内に倫理ヘルプラインを設置する。
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解説
企業の社会的責任(CSR:Corporate Social Responsibility)
企業は利潤を追求することが目的ではあるけれど、その活動が社会に与える影響にも責任を持ちましょう。といったもの。
企業市民、持続可能な社会、企業の持続的発展、など、言葉を調べると色々な考え方がでてくる。
企業市民の考え方が個人的にはわかりやすい。
企業は利益を追求する以前に、良き市民であるべきというもの。
良き市民なので地域環境を気にするし、ボランティア活動も積極的にやるし、何か活動をするのであれば活動内容やお金の管理状況をちゃんと説明する。
問題の選択肢は 4 つとも企業が社会的責任を果たすために実施すべき施策となる。
選択肢アの「株主に対し、企業の経営状況の透明化を図る」は、企業に出資してくれた株主に対して説明する責任を果たすためのもの。
投資してもらって活動しているのだから、何をしているかはしっかり共有すべき。
選択肢イの「グリーン購入に向けて社内体制を整備する」は、企業の活動が環境に与える影響に対しての責任を果たすためのもの。
利益を追求するためだからと、安いが環境に悪い製品とかは使わないようにすべき。
問題が聞いているのは "環境対策の観点から実施するもの" なので、正解はこの選択肢イになる。
選択肢ウの「災害時における従業員のボランティア活動を支援する制度を構築する」は、地域との共存共栄を実現するための責任を果たすためのもの。
その地域で活動させてもらうことで利潤を得ているのだから、その地域で災害が起きたら復興の支援をするべき。
選択肢エ「社内に倫理ヘルプラインを設置する」は、腐敗を防止するための責任を果たすためのもの。
企業の内部が腐敗していては、社会的責任を果たすことはできない。
ちなみに倫理ヘルプラインとは「人としてダメなことをしているやつがいます」と密告する窓口のようなもの。
前後の問題はこちら。