基本情報技術者試験 平成31年度 春期 午前 問68
ニッチ戦略についての問題。niche。
--------------------------
平成31年度 春期 午前 問68
特定顧客、特定製品のセグメントに資源を集中し、専門化を図る戦略はどれか。
ア チャレンジャ戦略
イ ニッチ戦略
ウ フォロワ戦略
エ リーダ戦略
--------------------------
解説
市場シェアのどのポジションにいるかで戦略がかわってくるというもの。
ちゃんとした解説や戦略の例はググってくださいとして、ざっくりとした解説をしてみる。
選択肢ア チャレンジャ戦略
チャレンジャの名前の通り、シェアトップの企業を倒すぞ!と燃えている企業がとる戦略。
トップと差別化をしてシェアを奪ってみたり、下位の企業のシェアを吸収することでトップのシェアを超えようとしてみたりする。
こういった企業が多いと、製品やサービスが良くなっていく可能性が高い。
携帯の大手三社に対する楽天モバイルが当てはまるのだろうか。
がんばってほしいな。
選択肢イ ニッチ戦略
シェアトップの企業と正面対決は避けて、既存の製品・サービスとぶつからないように、隙間をねらう戦略。
特定の顧客に熱烈に支持される製品や、かゆいところに手が届く製品が作れると価格が高くても売れるので、成功すればおいしい戦略ではある。
高価なのになんで売れているのか理解できないものがあったら、この戦略の製品かもしれない(自分がターゲット顧客でないだけ)。
問題が聞いている「特定顧客、特定製品のセグメントに資源を集中し、専門化を図る戦略はどれか。」はこのニッチ戦略のことなので、正解は選択肢イとなる。
選択肢ウ フォロワ戦略
フォロワーの名前の通り、トップの真似をする戦略。
模倣により開発コストをかけずに低価格で製品を提供して、ある程度のシェアを確保したりする。トップになるとか、より良いサービスを作る、といった方針ではないことが多い。
一時期の携帯大手 3 社はこの戦略のような状態にみえてたけど、最近発表された新しいプランってどうなのだろうか。
選択肢エ リーダ戦略
リーダの名前の通り、その業界のシェアトップ企業だけがとれる戦略。
最大のシェアをもつ企業だけがとれる戦略。
規模の経済が働くので製品個々の原価を抑えられるし、ソフトウェアであれば開発コストの回収が容易になる。
- A社(シェアトップ)が 100 万円で開発したソフトウェアが 1 万本売れるシェアなら、1 本あたり 100円の原価で開発コストが回収できる。
- 一方で、同じ様なソフトウェアを同じく 100 万円で開発した B社(チャレンジャ)が 5,000 本売れるシェアなら、1 本あたり 200 円の原価で開発コストが回収できる。
A社は値下げで 150 円にしても利益がでるが、B社は対抗しようとすると赤字になってしまう。
前後の問題はこちら。