基本情報技術者試験 平成31年度 春期 午前 問33
トランスポート層のプロトコル、TCP、UDP についての問題。
--------------------------
平成31年度 春期 午前 問33
トランスポート層のプロトコルであり、信頼性よりもリアルタイム性が重視される場合に用いられるものはどれか。
ア HTTP
イ IP
ウ TCP
エ UDP
--------------------------
解説
トランスポート層が含まれる OSI 基本参照モデルはこちらで書いたので、参照お願いします。
トランスポート層でよく出てくるプロトコルは TCP と UDP の 2 つ。
TCP(Transmission Control Protocol)は本番の通信を始める前に、通信相手と問題なく通信をできるか確認して、通信用の経路を確保する(コネクション型通信)。
データが順番通りに届いているかとかも含めてちゃんと確認するので、届けたい通信がしっかり届く。信頼性が高い通信。
UDP(User Datagram Protocol)は TCP と異なり本番の通信をいきなり始める。
あと、届いたかどうかをしっかりと確認しない。その分、TCP と比較すると素早く、負荷の軽い通信ができる。
TCPの英語はわかりやすい。Transmission(伝送)をコントロール(Control)するプロトコル(Protocol)で TCP。
UDP の英語はわかりにくい。なに Datagram って。
データグラムはパケットとかと同じく、送受信をするときに分割された各データのこと。
パケットは TCP などで送受信がコントロールされた、信頼性の高い通信におけるデータに対して使われる。
UDP のようにコントロールされてない通信におけるデータについてはパケットではなくデータグラムと呼ぶ(らしい)。
問題文のトランスポート層のプロトコルで信頼性よりもリアルタイム性を重視、は UDPなので正解は選択肢エになる。
選択肢アの HTTP は HyperText Transfer Protocol の略。
Hyper Text を転送(Transfer)するプロトコル。
ハイパーテキストは複数の文書を相互に関連付けて結びつける仕組みのこと。文書を相互に結びつけることはハイパーリンクと呼ぶ。
ハイパーテキストの仕組みの代表格がWWW(World Wide Web)となる。
ハイパーテキストの仕組みの中でデータの転送を担うプロトコルが HTTP となる。
HTTP はアプリケーション層のプロトコルである。
選択肢イの IP はInternet Protocol の略
インターネットのプロトコルという名称は、すごく色々なことが出来そうなイメージ(そうでもない?)
内容としてはネットワーク層に相当するプロトコルであり、IP アドレスを機器に割り当て、IP アドレスを用いて通信相手を呼び出すために用いられる通信プロトコル。
IT の横文字略称はとにかく多い。。。
前後の問題はこちら。